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単純化による新世界秩序 No.242004年2月26日

娯楽産業のクーデター

今日の世の中では、現実という質感がかなり変化してきている。知らないうちに、ありのままの真実の手触りのものが、私たちの身の回りの身近な空間から遠くの方に封じ込められて、いつのまにか目の前から消えてしまっている。目に見える私たちの生活空間のすべてが、メディアの流す奇妙なパステルカラーの膜のようなもので被いつくされてしまっている。

TVから流れてくる娯楽やニュースは、いまやすべてのライフスタイルや考え方にまで浸透してきている。マスコミから流れてくる情報は、事実や真実から遊離して、漫画的に単純化され、○×式にすることで、肝心なことが巧妙に覆い隠されている。今や主流メディアは、大企業に乗っ取られると同時にジャーナリズムの立場を放棄して、もはや私たち国民に真実を伝えようとはしない。世界の出来事の真実を、TVの主要メディアは、私たち国民に正直に伝えなくなってしまっている。

その結果として、私たちが生きている生活空間の中で、ありのままの事実や真実に触れることがとても少なくなってきている。生きていくうえで必要な情報のほとんどを、主要メディアに結果的に頼っているからだ。まさに柵で囲われて目隠しされた羊の群れが、私たち国民の偽らざる姿なのかもしれない。現代の高度情報化時代に、国際金融財閥たちがメディアを乗っ取ることで、国民の情緒を自由にコントロールすることが可能になっている。

たとえば壁を例にとるなら、真実としての伝統と歴史の流れが刻まれた様々に凹凸のある壁を、限りなく均一なパステルカラーの壁に塗り替えてしまって、さもそれが真実であるかのように私たちに伝えているのが、要するに今のマスコミなのだ。私たちが生きている世界はもはやファンタジーの世界であり、単純に描かれた漫画の世界であり、キアヌ・リーブス主演の映画「マトリックス」に描かれているデジタル空間なのである。

私たちが住んでいるのは、もはやリアルな現実ではなく、演出された「幻想」の世界に生きているのだ。まさに“事実は小説より奇なり”の世界に、私たちはいつのまにか住んでしまっている。私はストーリーというものに昔から興味があって「小説」なんかも書いたりするのだが、奇妙なことに、いまや現実が「物語空間」そのものになってしまったようである。

そう言った視点から、「テロとの戦争」というブッシュ大統領が唐突に宣言した新しい戦争をめぐる様々な「ファンタジー(幻想)」についても、ここで少し触れてみたい。ブッシュ政権は9.11テロ以降、そのアメリカ国民の衝撃と愛国心を利用して、アメリカは戦争中であるという「ファンタジー」を、アメリカ国民は未だに信じ込まされている。そして普通なら憲法違反であると謗られていたはずの幾つもの市民的自由の制限に、従順に耐え続けている。今まで批判的な政治分析の豊かな伝統と鋭いジャーナリズムを持ち、個人の権利がどこよりも尊重されてきたはずのアメリカが、である。

ブッシュ政権は、あらゆる最新メディアを操ることで、露骨にアメリカ国民を洗脳することを由とした歴史的政権といえるかもしれない。1990年代に娯楽産業に征服されたアメリカのメディアは、市民を啓蒙し真実を伝えるというこれまでのやり方とまったく相容れない課題を優先するように変化してしまう。それでも平均的なアメリカの市民は、日々の暮らしの中で人間の弱さや卑劣さをよく知っているにもかかわらず、自分たちの上にいるエリートや権力者については、並の人間のように捻じ曲がっているはずがないと思いたがっている。

中東を作り変える手始めとしてフセインを標的にすることは、ブッシュが大統領になる前から存在して、ネオコンたちの夢の戦略のひとつだった。そして9.11テロ事件は、これを実行する最大のチャンスになった。ディック・チェイニー副大統領は、9.11の直後にこの事件とイラクのつながりを探すように部下に圧力をかけている。アメリカ国民にこの戦争を支持させるために、ブッシュ大統領は、サダム・フセインを何としても9.11テロ事件に結びつけなければならなかったのである。「あらゆる手がかりをたぐっていっても、そうした証拠は見つからない」とCIA長官ジョージ・テネットが、当時そう言っていたのである。さらにイスラム文化や中東専門家は、サダム・フセインとアルカイダは思想的に敵対していて、一緒に行動するなんてことは絶対に考えられない、と指摘し続けていたのだ。

それなのにブッシュ大統領とネオコン(新保守主義)たちは、サダム・フセインは9.11テロ事件に関与していたし、保有している大量破壊兵器で更なるテロを計画していると、堂々と発言していたのである。TVや新聞は、大統領の主張を忠実にオウムのように反復した。そのためアメリカ国民は、フセインを倒す計画は「テロとの戦争」の分かちがたい部分であると考えるようになっていった。2002年11月の世論調査によると、アメリカ国民の71%がサダム・フセインは9.11テロ事件に関与したと思っていて、アメリカの主要メディアがいかにホワイトハウスのプロパガンダ広報室化しているかが表れている。

アメリカ国民が見ているテレビは、今ではブッシュ大統領の言うことなら何でもそのまま繰り返す。それを何度でも繰り返す。そうすると、ブッシュのウソがいつのまにか広く共用された「常識」に変わるのである。

少しでも頭を働かせてみれば、世界テロを相手にした戦争などというものがありえないことは、すぐに分かる。何故なら、現実として交渉の相手を特定することができない戦争だからだ。このとらえどころのない抽象的な敵との戦争に勝利しようと思うなら、相手である敵をこの地球から根絶しなければならない。狂牛病や鳥インフルエンザ等のウィルスなら、無害のウィルスと区別がつくが、テロ行為を行う人間は、実際にそういった行動を行う瞬間まで、テロ行為など行なわない普通の人間との区別がほとんど不可能にちかい。行動を起す前のテロリストをとらえようとする根絶作戦は、神にでもならなければ勝利することはできないのである。

ということは、この「テロとの戦争」によって、ブッシュ大統領は永遠に戦争を続ける大儀がえられるのである。基本的にたいしたことのない弱いテロリストを世界中から無理やり探し出して戦争を続けられるわけだから、軍産複合体と癒着したブッシュ大統領とネオコンたちにとって、こんな素晴らしい戦争はないのである。

悪との戦いという道徳的な妄想にとらわれたアメリカ国民は、その知識のほぼすべてをテレビからえている。テレビはアメリカ人にとって何よりも共同体意識を自覚させる触媒になっている。もちろんそれは日本人もまったく一緒である。新しいケーブルテレビのニュース番組は、多くは3大ネットワークの番組よりかなり表面的で、はるかに俗っぽくて、それでいて雑なつくりである。注意散漫で、知的レベルが低い視聴者でも楽しめるように構成されている感じである。

つまり、政治に関して言うと、政治家の考えや政策には触れないで、その人格やスキャンダルに焦点があてられているということになる。そうした状況を憂える人たちの調査によると、選挙期間中の政治家に与えられる政見表明の持ち時間は過去10年で大きく減らされて、たいしたことを盛り込めなくなってきているようである。生計のために一日中あくせくしている国民にとって、確かにリラックスする時間が必要であり、娯楽はそのために欠くことのできないものである。

しかしアメリカや日本のメディアを支配している娯楽産業の目的は、決してそこにはない。彼らが提供するものは、私たちの想像力を刺激したり、情感を深めたりしないのである。私たち人間の営みの中で、これまでずっと真面目さがよしとされてきた分野が、今では娯楽で埋め尽くされている。

私たち大衆の求めるものを差し出すために、「いま人々は何を望んでいるのか」を常にリサーチしている娯楽産業は、多くはありきたりの製品をお決まりのパターンに単純化し、もっとも低いレベルの共通項に狙いを定めて、できる限り多くの私たち視聴者の気持ちをつかもうとする。大量の巧みなコマーシャルの反復によって、私たちの本当に望んでいるものを、「私たちは何で我慢するべきか」に変える方向に、いつのまにか親切に導いてくれる。

私たち日本やアメリカの国民の趣味は、娯楽産業の人間が考えているほど低級ではないからだ。にもかかわらずアメリカの娯楽産業は、不正確で低級な情報や製品で我慢させてきたのだ。もちろん日本の私たちも同じようなものである。

娯楽産業に乗っ取られたメディアは、時折ひとつの事件を、何ヶ月も延々と連続で人々の関心を集めるスペシャルニュースとして仕立て上げられることがある。その典型的な例としてフットボールの元花形選手、O・ J ・シンプソンが殺人罪で逮捕され、裁判にかけられた事件がある。それらの事件のほんの端役に過ぎない関係者でさえ、メディアに注目される価値があるかのごとく個別に取り上げられ、それぞれの物語を語るシーンをメディアの中に与えられたのである。

終いには、この裁判の陪審員にまで、体験談を出版しないかという話が持ち込まれる始末である。このようにひとつの話題にどっぷり国民が浸かっている時期には、他のことはすべて脇に追いやられてしまう。さらに2002年の中間選挙の数週間前には、ワシントンの連続射殺事件の報道一色となって、民主党が選挙の争点を持ち出すことが不可能になったことがある。

こうした現象が持つ政治的な意味合いは、これによってアメリカの右派が政敵と戦う強力な武器を獲得したということである。これを最も象徴しているのは、モニカ・ルインスキー事件とケネス・スター特別報道官ののぞき趣味的行為のエスカレートである。

まったく同じことが、日本の古賀潤一郎学歴疑惑事件で起きている。 すべては赤い糸でつながっている 2 No.21 で詳しく触れたように、この問題に関するメディアの注目度は、ちょっと異常なもの感じるくらい加熱したものであったことを憶えておられるにちがいない。これもやはり小泉純一郎による、この際に民主党の古賀潤一郎氏の学歴スキャンダルを煽ることで、自衛隊のイラク派遣問題から国民の注意を逸らすためのメディア戦略だったのである。主流メディアのやり方は、今やアメリカも日本もまったく同じである。

アメリカの政治報道はこのとき、進行中のメディアの変化とともに低俗化の極みにまで落ちてしまった。それがなかったら世界におけるアメリカの権威の失墜から、もしかしたら逃れられたかもしれない。

これらの政治システムの低俗化は、もうひとつの決定的な流れによって急速に加速された。それはアメリカ社会の企業による乗っ取りと集中化である。メディアビジネスが、他のものと同じように売買される商品となって、ついに大企業の一部門として吸収されたのである。メディア会社は他のメディア会社と合併し、まだ放送や出版部門を持っていなかった巨大企業に飲み込まれた。こうなった一因は、レーガン政権による規制緩和によって、1996年に超大型合併を認めるテレコミュニケーションズ法を可決して、この流れを作り上げてしまったのである。

ゼネラル・エレクトリックがNBCを買収し、ディズニーがABCを収得し、ヴァイアコムがCBSを子会社にした。NBCのケースから推測すると、これはつまり戦争を行なう権力に関わる問題が、兵器ゲームに深く関わっている軍産複合体の一部門の手で、ニュースそのものが報道されるということである。さらに巨大メディア帝国を操って右派の主張を応援しているオーストラリアのメディア王、ルパード・マードックは、CNNに対抗してFOXというケーブルテレビ・ネットワークを設立して、ブッシュ政権のプロパガンダの強力な代弁者となっている。何故ならこの会社は、ブッシュ親子のどちらのホワイトハウス入りにも貢献した共和党の選挙参謀、ロジャー・アイレスが社長を務めているからである。日本人的感性からすると、あまりにもわかりやすくて逆に違和感を抱いてしまうくらいである。

FOXは投票日の夜、ブッシュの当確をどこよりも早く出した。それがジャック・ウェルチの傘下であるNBCに対して、悪名高い命令≪うちも当確を出せ≫に、彼をして言わしめることにつながったのである。最終結果を左右するフロリダの集計をめぐって混乱が続くなかで、すでにメディアは早々と惨めな敗者というゴアのイメージを流していた。最高裁の5人の共和党判事がブッシュに大統領職を与え、メディアが独自の再集計を行なった後、最終的に、フロリダはゴアを選んでいたようであるが、何故かメディアは、それを視聴者に伝えて記録を正すようなことはしなかったのだ。ブッシュ政権は、初めから終わりまで何もかもが現実離れした「インチキと幻想」で囲い込まれたファンタジー政権である。問題は、いつアメリカ国民がそれに気づくかである。

「財政危機ファンタジー」による小泉構造改革

小泉純一郎が呪文のように唱えている「構造改革」もまったく「幻想」であり、「ファンタジー」である。そして小泉首相は、ブッシュ政権の戦略的仲間であり、はっきり言えば親分子分の関係である。ブッシュ大統領再選同盟を、昨年5月23,24日クロフォード牧場で交わしているから、2004年度の外国為替資金特別予算(為替介入資金)を140兆円という馬鹿げた数字を計上して、ドルを買いまくることで、またしても対米資金援助をしてブッシュ政権を強力にサポートする戦略なのだ。

この間まで小泉純一郎は、国債の新規発行額30兆円枠を守ると言って騒いでいたにもかかわらず、今やなんと国家予算約80兆の2倍近くの外為政府短期証券(FB)の発行を行なおうとしているのだ。国債も政府短期証券もまったく同じものなのである。日本のマスコミや御用学者は、国債新規発行の30兆円枠に関してはあれだけ騒いで見せたくせに、このことにまったく触れない。日本のマスコミは本当にどうかしている。いままで財政学者(もちろん御用学者)は、新規発行の国債が毎年どんどん増えており、このままでは明日にでも財政破綻が起きる、とあちこちのメディアで発言して国民を脅していたのに、だ。

ところが財政当局は、1年間で20兆円以上もの為替政府短期証券(FB)の発行を増加させ、さらに来年度はこれに加えて40兆円も予算枠を大きくすることを決定している。つまり、これはどういうことかというと、財政当局は、財政危機や破綻が来るなんて、これっぽっちも信じていないのである。

とにかくブッシュ政権の子分である小泉首相は、大量に買ったドルを米財務証券に換えることで、ブッシュ大統領の金持ちに対する減税を支え、アメリカの株価を維持するための財源を与え、さらに巨額のイラク戦費に充てられているのである。そんな馬鹿げた小泉純一郎の政策のために、日本国内の内需は、意図的に資金需要がない状態に見捨てられているのである。

輸出で稼ぐ上位30社の大企業だけを護送船団方式で守るために、アメリカの傀儡である竹中金融大臣と小泉首相等の日本のネオコンは、意図的に過激な「不良債権処理」を決行して、日本経済の動脈である銀行を追い込んでハゲタカファンド等の外資にばら売りし、その一方で「反構造改革分子」とされる中小企業階層の経営者や従業員を、この4年間で12万〜13万の国民を、過労や自殺等で死に追いやったのである。はっきり言って、こんなことは日本の歴史始まって以来のことである。

国債の新規発行30.5兆円に加えて、新規の為替政府短期証券(FB)の増発(20兆〜30兆)することで、アメリカと輸出企業上位30社のための外需依存型の金融政策のみを続けていこうとしている。しかも米ドル安の進行で、外為特別会計の評価損は1年間で10兆円位になっているようである。にもかかわらず与党の政治家は、わずか2.6兆円ほどの年金の国庫負担の財源のめどが立たないとマスコミの前で悩んで見せているし、世界のどこでも通行料無料の国民の財産ともいえる「高速道路」をもうつくるな、とさも得意気に騒いでみせている。

その上参院選を前にして、わずか4,500億円の税収増にしかならない、消費税の簡易課税適用上限引き下げが行なわれようとしているのだ。外為特別会計などの資金の流れの全容を知っている財政当局者は、おかしくて腹を抱えて笑っているにちがいない。

何よりも内需を最も冷やすであろうと思われる政策、4月1日から消費税の免税点と簡易課税適用上限が3000万から1000万に引き下げられようとしている。これによって約140万事業者に影響が出るというのに、主要メディアは意図的にピントをぼかして、改正消費税制の実施について、消費税の総額表示のことばかりを同じように報じている。

どうやら日本の主要メディアも、アメリカと同じように、肝心なことだけは絶対に国民に伝えようとしないようである。このままでは日本から「中産階級」が間違いなく消滅してしまう。現在のアメリカと同じように、1%の大金持ちと、99%の貧乏人の極端な階級社会の実現に向かって、私たち国民が期待するものとは似ても似つかない「小泉構造改革」が現実のものとなってしまうのである。小泉純一郎の呪文のような「構造改革」は、すべてこんな感じであり、私たち国民に対するほとんど詐欺行為にちかい。

基本に戻って考えるなら、すべての人間は、一生懸命働いてモノやサービスが売れれば、お金が入ってきて豊かになれるはずである。ところが今、日本企業が稼いだ“富”は、自分で自由に使えない仕組みになっている。宗主国アメリカの“属国”のひとつに過ぎない日本の私たち国民は、自分たちの手で稼いだ私たちの“富”を、自分たちの手の届かないところに、まるで魔法のように奪われてしまっているのである。

基本的に経済オンチである小泉首相は、国際金融財閥等のグローバリストたちが日本の経済を意図的に縮小させてダメージを与えるために、政治家、財政学者(御用学者)、マスコミ、官僚等に、日本は500兆円もの借金を抱えてしまっているから、「国はこれ以上の借金を増やせない」という「財政危機ファンタジー」を戦略として吹き込んだのである。最近になって、さすがにあちこちで国際金融財閥たちのインチキがバレはじめている。

小泉・竹中コンビは、国民受けしやすい緊縮財政を断行することで、「小泉構造改革」によって多少痛みを伴うが、みごとに財政再建してみせるというグローバリストたちが考え出した「財政危機ファンタジー」という国民受けしそうな幻想物語を、喜んで演じてみせたのである。 97 年当時、財政当局も、それにしっかりと調子を合わせ“ 500 兆円借金限界説”という「ウソの財政危機」を様々なメディアを通して吹聴して回った。これに日頃から公的部門の非効率に不満を抱いていた国民が呼応して、国際金融財閥たちが企んだ通りに、「財政支出は悪である」という世論のコンセンサスが完全に出来上がってしまったのである。

2004年夏の参院選への“決意”

ということは、小泉首相には財政再建というグローバリストたちが考えてくれた「財政危機ファンタジー」があるために、これ以上の財政支出というやり方は禁じられている。そこで最後の「裏技」として外為政府短期証券(FB)の発行という、為替特別会計を使った為替介入でインチキを行なったのである。この財政出動という名を使わない、それでも明らかな財政支出によってブッシュ政権に“魔法の寄付金”を与え続けているのである。その“魔法の寄付金”の一部が、日本の上位 30 社の輸出企業や日本株式への投資資金として、いま多少なりとも戻ってきているのである。

だから小泉内閣が 7 月の参院選でつまずけば、ブッシュ大統領再選の足を引っ張ることが多少なりとも可能となる。小泉内閣が信任されれば、小泉構造改革というグローバリストの“経済縮小政策”が勢いを増し、デフレ不況はこれからも続くことになる。小泉・竹中コンビによる金融ファシズムによって、日本から「中産階級」が限りなく縮小し、中小零細企業や地方住民の生活水準は、さらにひどいものになってゆく。小泉・竹中コンビは、日本の豊かさそのものを、その根底から破壊しようとしているようである。

そういう意味で、森田実氏が言うように、この夏の参院選の意味はとても大きいといえる。

 

 

                   《主な参考文献および記事》 

(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)

★  森田実の時代を斬るー 2004年2月19日 2004年夏の参院選 ――「天下分け目の関が原」をめぐる状況

★  経済コラムマガジン 為替介入への道 2004年2月23日(333号)

★ ブッシュ /世界を壊した権力の真実 カレル・ヴァン・ウォルフレン 藤井清美・訳 (PHP研究所 2003)

 

『終』

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