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スター・ウォーズ計画と地震の発生 No.562005年1月7日

■降って沸いたアメリカ「コア(中核)グループ」構想

スマトラ沖大地震の復興支援を協議する首脳会議が1月6日、ジャカルタで開かれた。AP通信によると、世界各国が拠出を表明した支援金は計29億5400万ドル(約3040億円)に達している。小泉純一郎首相は緊急首脳会議に出席し、5億ドル(約510億円)を被災国に無償供与する方針を表明した。ちなみに、ロイター通信等によると欧州連合(EU)が3100万ドル(約31億9000万円)の供出方針を示している。

それに対してアジアの盟主のように振舞うことが多くなっている中国の温家宝総理は27日、インド、インドネシア、タイ、モルジブ、スリランカ等へ総額2163万人民元(約2億8000万円)相当の緊急援助物資の提供だけではあまりにも少ないと思ったのか、あわてて5億人民元(65億円)の追加援助を付け加えた。それでもやっと日本の約八分の一である。どうやら態度の尊大さと金銭は必ずしも比例しないようである。

国連によると、死者は約15万人で、被災者は500万人を越え、いまだに約200万人が助けを求めているという。米軍は1万2000人を超える部隊と空母を展開し、日本政府も約800人の自衛隊部隊を派遣する方針である。( 参考記事

また災害対策本部の置かれたマレ市のイスカンダール小学校校庭でボランティア活動を指揮している元オリンピックマラソン選手のフセイン・ハリームさん(35)は「日本の支援がなかったら、モルディブはなくなっていただろう。10年以上かけて作った防波堤が、大いに助けになった」と述べている。海抜1メートル程度しかない約1200の島々からなるモルディブを、日本の公的支援で建設された坊波壁が、どうやら今回の津波の大惨事から島を守ってくれたとの見方が広がっているようである。大統領府によると、13年をかけた坊波壁工事の費用6600万ドル(約67億9800万円)の主要部分を日本の援助が支えたということのようである。( 参考記事

そればかりかこの救援競争に、日本の海上自衛隊も、考えられないくらいのタイミングのよさで加わるのである。何故なら日本の海上自衛隊は、アメリカがアフガンで展開している反テロ戦争支援のため、アラビア海で米艦の給油等の支援にあたっていて、たまたま任務を終えてインド洋を航海中だったからである。タイ政府の要請を受けて、護衛官「きりしま」「たかなみ」、補給艦「はまな」等の計3隻をタイ南部プーケット島沖に派遣することを決め、国際緊急援助隊派遣法に基づいて大野防衛庁長官が覇権命令を出して、被災者の救援活動に乗り出した流れである。なんだか少し出来すぎでいつもの出来レースの臭いがしないか。( 参考記事

ブッシュ大統領は昨年末に、日米、オーストリア、インドの4カ国により「コア(中核)グループ」をいきなり創設して、今回の史上始まって以来のインド洋大津波被災地支援にあたるという構想をぶち上げた。この米太平洋軍の規模は、空母エーブラハム・リンカーンなど艦船21隻と、航空機約80機を投入することになる流れである。米国防総省によれば、東南アジアでの米軍の今回の活動は、ベトナム戦争以来最大規模になるということである。

■アメリカは現地政府に津波警報を出さなかった?

このインドネシア・スマトラ島沖の地震の第一報をニュースで聞いた時、私がまず最初に感じた直感は、9.11同時多発テロの再来である。もちろん一方は自作自演の疑いのある人為的なテロであり、もう一方は、あくまで自然災害の大津波による被害である。普通に考えるなら、共通点なんて何もない。確かにそうである。それなのに、私が感じた最初の直感が、どうしても頭にこびりついて離れないのである。

確かにインド洋大津波に関して現地政府は警告を受けていなかったが、米国政府は受けていたのだ。そしてその情報を伝えなかったのだ。インドネシア海岸沖でマグニチュード9.0の地震が起きてから数分以内には、米国海洋大気管理局(NOAA)の研究者は、壊滅的な波がインド洋に広がっているのを察知していた。

しかし彼らは被災地域の政府の誰にも電話を入れなかった。即時のコミュニケーションが可能なこの時代に、その大部分がアメリカのコントロール下にあり、地球上のすべての部分に対して数分以内のうちにコミュニケートすることが可能なのである。NOAAの係官には、最初の波が陸を直撃するまでに数時間もの通報のチャンスがあったのである。

そして津波警報を出さなかった結果タイでは、津波が起きてから1時間もたち、何千人もの死者が出た後まで、テレビからもラジオからも警戒警報は出されなかったのである。プーケットに押し寄せる津波がまるで渦を巻いているような「衛星写真」も公開されているにもかかわらずに、だ。( 参考記事

やれやれ

■もしかしたら9.11の再来?

まあ、そんなわけで私、千葉邦雄の妄想の謎解きに、少し付き合っていただきたい。果たして論理的に説明できるかについては、あまり自信がない。とにかく始めて見ることにする。

私が去年の2月18日に書いた No.23のコラム世界の出来事と「共時性」(シンクロ二ティ)の中のサブタイトル“「暴走特急」からの神の啓示” を思い出していただきたい。あのコラムの中で、たまたま朝日系の洋画劇場でやっていたスティーブン・セーガル主演の1995年製作の映画「暴走特急」の作品から、冒頭のスペースシャトルの発射シーンから始まる部分を引用しているのだ。その物語のなかでシャトルから放たれたアメリカの軍事衛星が軌道に乗る。どうやら米軍とCIAの共同開発で作ったものらしく、そのレーザーの照準は、地上で日光浴をする女性の姿さえも鮮明に写すほど精妙に作られている。

そしてそのレーザーは地下や水中奥深くにある活断層を照射することで意図的にズレを発生させて、好きなときに地震を起せるし、マッハで飛んでいる飛行機やロケットでも、いとも簡単にロックオンして一瞬に破壊することができる、と語られる。しかし、このハイテク軍事衛星を開発した天才的な頭脳をもつ悪役デインは、かなり危ない性格で、CIAの連中もかなり危険視していたのだが、幸か不幸か彼はある事故で死亡し、ハイテク軍事衛星だけが首尾よく残った、という物語なのである。

ワインを飲みながら「暴走特急」を見ていて、その時も私の脳裏に甦ったもうひとつの事件は、2003年12月26日午前5時30分にイラン南東部に起きたマグニチュード6.5の地震である。この地震でケルマン州バム市にある建物の約7割が崩壊したようだ。( 参考記事

ハタミ大統領は記者会見で、この地震で4万人が死亡したと発表している。このイラン南東部の地震を受けて、ブッシュ大統領は同じ26日、クリスマス休暇を過ごしている地元テキサス州クロフォードで声明を発表、犠牲者とその遺族に哀悼の意を表した上で、被災者への緊急支援を行う意向を表明した。支援の規模、形態などについては、国務省がイランと協議していると説明する。マクレラン大統領報道官はこれについて、あくまで人道支援であることを指摘、大地震を政治利用するつもりは一切ないことを強調している。

だが、イランが追加議定書に調印、久々に関係改善の環境が整いつつある中で、今回の支援が両国の和解に弾みをつけるのではないかとの観測は内外で高まっている。「地震被災者の救済という形にせよ、ここで米国が支援に踏み切れば、追加議定書調印への 褒章 ともなり、大量破壊兵器開発断念に向け、イランに前向きの姿勢を促す要素になる」と見る向きも、ワシントンの中東専門家によると少なくない。

ブッシュ政権は夏ごろに、イラク、アフガニスタン問題の協議という名目で当局者間の協議を秘密裏に行ってきたが、5月にサウジアラビアで起きた自爆テロ事件に、イランで活動する「アルカイダ」のメンバーが加わったとして、協議を中断した経緯がある。しかし、アーミテージ国務副長官は今年の10月28日、上院外交委員会での証言で「相互利益になる問題についてイランと話し合う用意がある」と協議再開を待望する姿勢を鮮明にしていた。

そんな状況の中でイラン大地震が起きたのである。 アメリカにとってこれ以上は考えられないくらいの、なんとも素晴らしいタイミングである。そして今回のスマトラ沖の大地震も、同じ流れとして考えられなくもないのである。このふたつの大地震は不思議なことに同じ12月26日に起きているのである。なんとも奇妙な偶然なのである。

ブッシュ共和党政権にとって、今アジアで中国が中心となって進められている「東アジア共同体」構想が目の上のタンコブなのである。この「東アジア共同体」構想にはアメリカも台湾もオーストラリアも入っていない。あくまで極東アジアのランドパワー構想なのである。この流れに日本や韓国や台湾が取り込まれてしまったら、極東に於けるパワーバランスが崩壊して、アメリカの覇権が脅かされることになる。

だからこそアメリカは、ランドパワー勢力である国連やEUや中国を無視して、海洋国家である日米とオーストラリアに、被災地であるインドを加えたまったく新たな海洋アジア「コア(中核)グループ」構想を立ち上げたのだ。もしかしたら国連に変わる新しい組織のたたき台を創ろうと企んでいるのかもしれない。

もちろん私は、映画「暴走特急」の中の天才的頭脳を持つデインや通称「スター・ウォーズ計画」のように、誰かが軍事衛星のレーザー砲を使って活断層を照射することでズレを起して、イランやスマトラ沖に人工的に地震を発生させたにちがいない、と断定しているわけではない。そんなことを言える証拠を、私は何ひとつとして持っていない。科学や地政学と同じようにひとつの仮説であり、今のところはあくまで個人的な妄想に過ぎない。しかしこんなことを発言するのは私、千葉邦雄しかいない。もしアメリカの通称「スター・ウォーズ計画」や、レーザーやプラズマ照射に詳しいコラム読者がおられるなら、是非メールで教えていただきたい。

いま私が言えるのは、不思議なくらいのタイミングの良さであり、事件の奇妙な共時性的な関連についてだけである。何故なら素晴らしいタイミングで日本の自衛艦3隻が、タイ南部のプーケット島沖に一番乗りで派遣されたからである。いつもの日本政府の動きと、あまりにも違い過ぎると感じるのは本当に私だけなのだろうか。

■朝鮮半島のバルカン化と日本の未来

イラクでの復興支援や、インド洋大津波によるタイでの海上自衛隊の救援活動の実績を作っておくことで、日本の自衛隊の救援活動の流れは、そのまま朝鮮半島における金正日政権崩壊後の復興、或いはイラク派兵で余裕のなくなった米軍の代わりの弾除けとして、そっくりそのまま利用される可能性大なのである。朝鮮半島は、ランドパワーとシーパワーの緩衝地帯(バッファーゾーン)として歴史的に重要な位置に属するのだが、このままいくと、成り行きとして日露戦争や日清戦争の頃と同じような状況になってしまうことになる。だから北朝鮮が崩壊するということは、実際のところ日本にとってだけじゃなく、中国やロシアにとっても厄介な流れのはずなのである。

とにかく日本の政治的な流れから判断するなら、アメリカ様に逆らうことは有り得ないから、北朝鮮の崩壊と同時に、その復興を自衛隊にやらせるにちがいない。或いは中国が北朝鮮を占領し属領化させた場合にも、拉致被害者の絡みで、やはり日本の自衛隊が米軍の代わりに矢面に立たされる流れになるにちがいない。

朝鮮半島の脅威は、日露戦争や日清戦争の頃と同じように地政学的に見て、やはり日本にとって重要であることには変わりない。しかし現代は宇宙戦争の時代であり、核ミサイルの存在ゆえに、簡単に他国に侵略や攻撃ができない複雑な心理的パワーバランスの時代を迎えてしまっているのである。

それ故に前回のNO.55のコラムで触れたように、ある程度の核ミサイルさえ配備してしまえば、今日の宇宙戦争の時代に於いては、日本海という海洋によるバッファーゾーン(緩衝地帯)だけで、地政学的に通用する時代を迎えつつあるのかもしれない。とにかく日本がランドパワー連中と陸上で一戦を交えて有利な展開になったためしがないのである。歴史の教訓として、どうやら朝鮮半島には触れないほうが得策のように思う。

 

 

 

《主な参考文献および記事》

(本記事をまとめるにあたり、次のような文献および記事を参照しました。ここに、それらを列記して、著者に感謝と敬意を表すると共に、読者の皆様の理解の手助けになることを願います。)

★  世界の出来事と「共時性」(シンクロ二ティ) No.23 【200 4 2 月1 8 日】 千葉邦雄

★  IAC緊急声明:米国は現地政府に津波警報を出さなかった!【TUP速報】

『終』

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